株式会社インフキュリオンとTOPPAN株式会社は、TOPPANの自治体向けキャッシュレス決済プラットフォーム「地域Pay®」と、インフキュリオンのチャージプラットフォーム「CharG(チャージー)」を連携しました。この連携により、「地域Pay®」に銀行口座チャージ機能が加わりました。TOPPAN株式会社は、TOPPANホールディングスのグループ会社です。
最初の導入先は、「地域Pay®」を使って運用されている愛媛県鬼北町のデジタル地域通貨「KIHOCA」です。2026年11月1日から提供を始めます。利用者は日本電子決済推進機構の「Bank Pay(バンクペイ)」を通じて、全国の金融機関の銀行口座から「KIHOCAアプリ」へオンラインでチャージできるようになります。対応する金融機関は、サービス開始時点で369行です。今後、順次拡大する予定です。対象は「Bank Pay」加盟金融機関のうち、このサービスに対応している全国の金融機関です。利用するには「KIHOCAアプリ」のダウンロードと会員登録が必要です。両社は、手軽にチャージできる環境を整えることで、デジタル地域通貨が日常的に使われるよう促し、地域内消費の活性化につなげるとしています。
日常的な決済手段として定着するために不可欠な、手軽なチャージ手段
近年、地域経済の活性化や自治体DXの推進を目的に、デジタル地域通貨やデジタル地域振興券を導入する自治体が全国で急速に増えています。ただ、地域通貨が一時的なイベント利用にとどまらず、住民の日常的な決済手段として定着し、地域内で循環するためには、必要な残高をいつでもチャージし、維持できる手軽な手段が欠かせません。
従来の専用チャージ機や窓口での現金チャージには、設置場所や利用できる時間に制約がありました。一方、銀行口座からのオンラインチャージに対応しようとすると、金融機関ごとに個別の接続が必要になります。そのための開発負担や多大な運用コストなどが、自治体や運営者にとって導入の障壁になっていました。そこで両社は「地域Pay®」と「CharG」を連携させ、既存の地域通貨プラットフォームを大幅に改修しなくても銀行口座チャージ機能を容易に実装できる仕組みを構築しました。
鬼北町は2023年、高齢者の交通移動支援として「KIHOCA」の運用を始めました。2024年9月からは町内加盟店での買い物や自治体ポイント事業などにも使えるようにし、利用対象者を広げてきました。今回オンラインチャージ機能を追加することで、住民の利便性をさらに高め、地域内消費の活性化と持続可能な地域通貨の運用を目指します。
連携で何が変わるのか
「地域Pay®」を導入する自治体は、既存の地域通貨サービスやアプリ環境を大幅に改修することなく、銀行口座チャージ機能をスムーズに追加できます。主なポイントは次のとおりです。
利用者:専用口座なしで、手持ちの口座から直接チャージ
利用者は新たに専用口座を開設する必要がありません。「Bank Pay」に対応した銀行口座から、「地域Pay®」を使ったデジタル地域通貨へ直接チャージできます。加盟店やチャージ拠点まで足を運ぶ手間がなくなり、日常の買い物の際にもスムーズに残高をチャージできます。
自治体・運営者:既存基盤のまま機能だけを追加
自治体や運営者は、地域通貨プラットフォームを全面的に刷新する必要がありません。既存の「地域Pay®」のシステム基盤を生かしたまま、「銀行口座チャージ機能」だけを追加できます。また、「Bank Pay」の導入時には、加盟店金融機関との契約、セキュリティチェック、接続試験、本番接続対応などの複雑な手続きや運用準備が発生します。インフキュリオンがこれらを一括して支援することで、自治体側の体制負荷を最小限に抑えて導入できるようにしています。
今後の展開
TOPPANは、2026年度までに「地域Pay®」を全国170自治体へ導入することを目指しています。インフキュリオンは、事業者のプリペイドサービスに「CharG」を導入してきた経験で培ったノウハウをデジタル地域通貨にも生かし、住民や地域の事業者が使いやすいキャッシュレス環境づくりを支援していく方針です。
両社は鬼北町を第1弾として、「地域Pay®」を導入する全国の自治体へ銀行口座チャージ機能の提供を広げていきます。あわせて、住民にとって利便性の高い決済・チャージ環境を短期間かつ低負荷で構築できるよう自治体を支援し、自治体DXの推進と、地域経済の持続的なデジタル化・キャッシュレス化に貢献していくとしています。
- 「地域Pay®」:TOPPANが提供する自治体向けキャッシュレス決済プラットフォーム。1枚のカードやスマートフォンアプリだけで、地域通貨や行政サービスなど複数の機能を利用できる
- 「CharG」:独自のチャージインフラを構築しなくても、銀行口座からのリアルタイムチャージなどのチャージ手段を、自社サービスへ迅速に組み込めるチャージプラットフォーム
- 「KIHOCA」:愛媛県鬼北町が運営するデジタル地域通貨。高齢者向けの交通移動支援として導入され、2024年9月からは町内加盟店での買い物や各種ポイント事業などでも幅広く利用できるデジタル地域通貨として運用が拡大している
出典:株式会社インフキュリオン



